― 鍼灸師・医薬品登録販売者、そして経験者として ―
はじめに
つわりの時期は、
「漢方なら飲めそう」
「自然なもので何とかしたい」
そう思われる方も多いと思います。
ただ、ここは個人差がとても大きいところです。
私自身のつわりの経験
実は私は、つわりの時期、
漢方を飲むことができませんでした。
水すら気持ち悪く、
何かを口に入れること自体がつらかったからです。
その時に一番助けられたのが、鍼灸でした。
鍼灸で、
- 気持ち悪さが和らぐ
- 呼吸がしやすくなる
- 体が少し楽になる
そう感じる時間があり、
結果的に、私の場合は
鍼灸が一番つわりの軽減につながりました。
それでも漢方が合う方もいる
一方で、
漢方を使うことでつわりが軽くなった、
という方がいるのも事実です。
- 早い時期に試した
- 胃腸のタイプに合っていた
- 少量から始められた
こういった条件が重なると、
漢方が助けになるケースもあります。
だから私は、
「絶対に漢方がいい」
「漢方は意味がない」
どちらとも言いません。
つわりの漢方で大切にしてほしいこと
- 無理に飲まない
- 合わなければすぐやめる
- つらい時は我慢しすぎない
漢方も、鍼灸も、医療も、
「楽になるための選択肢」です。
今つらい方には、
「どれか一つにこだわらなくていい」
ということを、ぜひ知っていてほしいと思います。
つわりのご相談では、
- 「薬はできれば飲みたくない」
- 「漢方なら大丈夫ですよね?」
- 「いつまで続くのか不安で…」
という声を多く聞きます。
妊娠中は、
使えるもの・使えないものの線引きがとても大切です。
つわりでよく使われる漢方薬
① 小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)
もっとも代表的なつわり漢方
- 吐き気
- むかつき
- 食べられない
- 水も気持ち悪い
胃の中の「停滞」を整える処方です。
▶ 比較的使いやすいですが、
体が冷えきっている方には合わないことも。
② 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
よく使われるタイプ
- 喉につかえる感じ
- 不安感が強い
- 気持ち悪さが波のように来る
精神的な緊張が強いつわりに使われます。
③ 六君子湯(りっくんしとう)
よく使われるタイプ
- 食欲がない
- 胃が弱い
- もともと少食
- 体力が落ちやすい
胃腸を優しく立て直す処方です。
つわり漢方で特に大切な注意点
❌ 自己判断で複数併用しない
「効かなかったから次」
「これも良さそう」
は、妊娠中は特に注意が必要です。
❌ 我慢しすぎない
- 水分が取れない
- 体重が急激に減る
- 立てないほどつらい
こういった場合は、
漢方にこだわらず医療の力を借りることも大切です。
鍼灸師として伝えたいこと
つわりは、
- 自律神経
- 胃腸の反応
- ホルモン変化
- 心の不安
が複雑に絡み合っています。
鍼灸やセルフケアで楽になる方も多く、
漢方だけに頼らなくていいケースもあります。
まとめ
つわりの漢方は、
- 「安全そう」
- 「自然だから」
ではなく、
今の体に合っているかが一番大切です。
無理せず、頼れるものは頼りながら、
少しでも楽に過ごせる時間を増やしていきましょう。
