栄養と中医学の視点からおすすめの食材をご紹介
「最近なんだか疲れやすい」
「立ち上がるとクラクラする」
「夜になると頭が痛くなることがある」
そんなお悩みはありませんか?
病院で「鉄分が少ないですね」と言われたことのある方も、そうでない方も、
こうした不調の影に“隠れ貧血”が潜んでいることがあります。
今回は、栄養学的な視点と中医学(東洋医学)の視点から、
日々の食事に取り入れやすい「貧血対策の食材」についてご紹介します。
🌿栄養学から見た「貧血にいい食材」
貧血といえば「鉄分不足」というイメージが強いですよね。
実際、体内の酸素を運ぶ赤血球の材料となる鉄分はとても大切です。
特に女性は、生理や妊娠・出産などで鉄を失いやすいため、
日々の食事でしっかり補うことが大切です。
✔ 鉄分が多く含まれる食材
| 食材 | 特徴 |
|---|---|
| レバー(鶏・豚) | 鉄の宝庫!ビタミンB群も豊富。週1〜2回の摂取でOK |
| 赤身の肉(牛肉など) | 吸収されやすい「ヘム鉄」が豊富 |
| あさり・しじみ | 鉄分+ビタミンB12も豊富で貧血予防に◎ |
| ひじき・小松菜・ほうれん草 | 非ヘム鉄が豊富。ビタミンCと一緒にとると吸収UP |
| 卵 | 良質なたんぱく質と少量の鉄を含む万能食材 |
また、ビタミンC(ブロッコリーや果物)を一緒にとると、
植物性の鉄分も吸収されやすくなります。
🍲おすすめ!骨付き肉のスープ
当院では、貧血気味の方に「骨付き肉のスープ」をおすすめしています。
- 鶏手羽元や豚スペアリブなどを長時間コトコト煮込むことで、
骨のまわりのミネラルやアミノ酸が溶け出し、栄養満点のスープになります。 - 鉄だけでなく、コラーゲンや亜鉛、カルシウムなどの微量栄養素も補えます。
- からだが温まり、消化吸収もしやすいため、胃腸が弱い方にもおすすめ。
疲れた日や、生理後のケアにもぴったりの一品です。
🌿中医学(東洋医学)の視点からみる「貧血」
東洋医学では、貧血は「血虚(けっきょ)」という状態としてとらえます。
これは、血が不足していることで、
- 顔色が青白い
- めまい・立ちくらみ
- 動悸・不安感
- 髪がパサつく・爪が割れやすい
などの症状が出やすくなっていると考えます。
🧧中医学でおすすめの“補血”食材
| 食材 | 特徴 |
|---|---|
| なつめ(棗) | 血を養い、胃腸の働きを整える女性の味方 |
| 黒ごま・黒きくらげ | 腎を補い、血と潤いを生み出す |
| 鶏肉・豚肉 | 補気補血の代表的食材。とくに骨付きが◎ |
| にんじん・ほうれん草 | 血の巡りを良くし、目や肌のケアにも |
| くこの実(ゴジベリー) | 肝と腎を助け、目の疲れや血虚に◎ |
中医学では「脾胃(=胃腸)が元気でないと血がつくれない」とも言われます。
そのため、無理なダイエットや冷たい食べ物はNG。
温かく、消化しやすいものをゆっくりいただくことが大切です。
🕊日常に取り入れやすい工夫
- 骨付き肉スープに「にんじん・ほうれん草・なつめ」を加えて“補血スープ”に
- あさりの味噌汁に、しょうがや小松菜をプラス
- ごはんに黒ごま・くこの実をトッピング
- 食後にフルーツ(キウイやいちごなど)でビタミンC補給
どれも手軽にできて、体をゆっくり整えてくれます。
🌸さいごに
貧血は“病気”とまでは言われなくても、
毎日の元気や体調に大きく関わるとても大切な部分です。
治療が必要なケースもありますが、
多くの場合は食事と生活の積み重ねで改善が見込めます。
からだは、ちゃんと必要な材料があれば、自分で回復する力を持っています。
そのサポートをしてくれるのが、日々の食事であり、鍼灸などのケアです。
「これ、わたしのことかも」と思った方は、
ぜひお気軽にご相談くださいね。
